空を仰ぎ、花が開くのを待ち望む [日記のようなもの]
私は音楽の仕事の他に、ある少女漫画雑誌の編集の仕事をしています。
4年前、震災からひと月ほど経った校了時期。
懸賞の当選者発表ページを校正するため、読者からの応募ハガキをチェックしていました。
いつもは機械的に住所と氏名を確認していくだけなのですが、その日はどうしても途中で手が止まってしまうのでした。
被災された地域から送られたハガキが何枚もあったのです。
カラフルなペンやシールで彩られたハガキ。
雑誌や漫画の感想がびっしりと書かれたハガキ。
可愛らしい文字、美しい文字、お世辞にもきれいとは言えない文字。
そのハガキを書いた方々に思いを馳せずにはいられませんでした。
どうか、この方々が無事でありますように。
どうか、当選した賞品を笑顔で受け取ることができますように。
ただただ祈ることしかできなかったあの日のことを、久しぶりに思い出しました。
初めて経験した大きな地震に怯えたあの日から、もう4年。
今日も空を仰ぎ、花が開くのを心待ちにする、こんな日を迎えられたこと、命を与えられていることに感謝です。